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弥彦・燕三条エリア
モデルコース
02
ものづくりの集積地 燕三条で紡がれる
人々の想いと技術を学ぶ
新潟県の燕三条地域が400年前から金属加工を中心にしたものづくりのまちとして歩んできたこと、AIやデジタル技術の進展にもかかわらず、ものづくりの現場では依然として職人の手仕事が不可欠であること、その理由やなどを、工場や産業史料館見学、制作体験、職人との対話を通して学びます。 また、燕三条のまちの産業発展は、治水にかけた市井の人々の存在なくしてはありえませんでした。大河津分水にある2つの資料館では、信濃川をはじめとする自然環境や、地形が燕三条のものづくりに与えた影響についても学びます。
1日目
1924年創業の金属加工メーカー。ニッパー型爪切りの自社ブランド「MARUTO」を展開するほか、近年は理美容分野へも進出。精密加工と職人の技を融合させた製品の数々は国内外で高い評価を受け、これまでに30カ国以上の国々へ輸出されています。工場見学では作業工具、爪切り等を一貫生産する広大な工場を見学後、職人を交えた講話ワークショップなども開催。SDGsへの取り組みも積極的に推進しています。
日本で初めて「産業」という名前を取り入れた、燕市のものづくりの歴史と文化を紹介する資料館。古い手工具から、現代の製品まで展示されており、技術の進化と地域産業の重要性を学ぶことができます。産業遺産の価値と、職人の技を体系的に理解するにも最適な施設。併設された体験工房館では、銅板の表面を金鎚で叩いて鎚目を入れる「鎚目(つちめ)入れ」や、ぐい呑み製作、スプーンの酸化発色など、工芸技術体験メニューを多数用意。
1816年の創業以来、200年以上にわたり鎚起銅器(ついきどうき)の製造を手がける工房。その高度な技術は、文化庁と新潟県から無形文化財に認定されています。工場見学も受け入れており、職人が金槌で銅板を木槌で叩き皿状にする「打ち起こし」など、鎚起銅器特有の製作技法を間近で見学できます。職人講話も実施しており、現役の職人から製品づくりについて聞いたりできるほか、体験ワークショップも開催しています。
越後一宮・彌彦神社の門前にある温泉街。昔ながらの雰囲気あるお土産屋など、温泉街ならではの街並みだけでなく、おしゃれなカフェもオープンするなど、散策するのも楽しい、県内有数の人気観光地でもあります。温泉街周辺にひろがる自然や、彌彦神社の静謐な空気を感じながら、心身のリフレッシュにも最適です。
2日目
「おやひこさま」として親しまれ、古くから人々の信仰をあつめてきた越後一宮。万葉集にも詠われた、創建2400年といわれる歴史ある古社です。稲作を広め、越後の文化を作り上げたといわれる天香山命(あめのかごやまのみこと)が祀られており、舞楽や祭事などからは古から続く越後の伝統を感じることができます。境内にある宝物殿では、戦国武将・上杉謙信が奉納した「上杉輝虎(謙信)祈願文(県指定文化財)」など貴重な文化財が多数展示されており、歴史学習にも最適です。
100年以上にわたり越後平野を水害から守ってきた「大河津分水」の歴史と技術を紹介する施設です。約15,000点の資料を収蔵し、その一部を厳選して公開。触れて学べる体験型展示や、分水の映画上映や氾濫シミュレーション、実物のトロッコ展示などがあります。見学は無料で、知識を深める情報ライブラリーや展望室からの美しい景色も楽しめます。防災・治水・親水について考える機会になります。
洪水をより安全に流すために、大河津分水路河口の川幅を拡げる大工事「令和の大改修」。その工事の様子や完成予想図をARタブレットやVRで疑似体験できる施設です。屋上には工事の全体平面図が展示されていて、実際の現場を目の前に見ながら工事内容を確認することができるほか、施設の脇にある高台からは工事現場を見下ろすことができ、珍しい建設機械に出会えることもあります。
要望に応じて事前にオンライン・ワークショップなどを開催することも可能です。 大河津資料館では、大河津分水のことを簡潔にまとめた動画や資料も用意されており、事前配布し、教室等で学習してから現地学習に入ることも可能です。
マルト長谷川工作所では、現地学習のほか要望により社員が学校訪問を行う事後学習ワークショップ等を開催。当日の工場見学や体験について振り返ることで、現地学習の成果を高めることにつながります。
Love River Net
樋口 勲さん
「 およそ100年前に通水した大河津分水は、水害に苦しむ越後平野の先人たちや、最新の技術を習得した土木技術者たちが、挫折や失敗を乗り越えて、それぞれの生涯をかけて実現したものです。大河津分水を通じて「故郷を大切に思う気持ち」や「人々を救いたいという技術者の情熱」を感じ、皆さんの未来に少しでも役立てていただけたら嬉しいです」
株式会社マルト長谷川工作所
営業課
六間口 紀恵さん
「 弊社をはじめ、燕三条の工場見学では、地域で働く職人さんたちの仕事風景を見て学べるだけでなく、ものづくりに対する思いを体感できると思います。その体験を学校に持って帰っていただき、学びを深めていただけたら嬉しいです。また『地方にある工場でも、世界に羽ばたける製品がある』ということを知っていただく機会にもなるのではないかと思います。」
株式会社つくる 代表取締役 /
株式会社玉川堂 番頭
営業課
山田 立さん
「 燕三条のものづくりの歴史を紐解くと、常に新たな需要に応え、時代に合わせて変化させてきたことがわかります。江戸時代の和釘づくりから始まり、金属加工製品などを製造・進化させてきました。それは、先人たちがその時々で出来ることは何か?ということを必死に考え、技術と思いを紡いできたからに他なりません。そうして受け継がれてきた『炎』を、若い世代の皆様にも伝えていきたいと思っています。」
TEL:0256-62-2015
E-MAIL:info@tsubamesanjo.net
時間:8:30~17:30
住所:新潟県燕市中央通2丁目2番21号
定休日:土日祝